福原 宗稚
Support Escalation Engineer
SQL Server 2012 の SysPrep で Analysis Services と共有機能を含めてイメージの準備をする際に、日本語版のインストーラーに問題があることが分かりました。そこで、正しくイメージの準備をする方法をご紹介します。
前提
SQL Server 2012 のサービスパック (SP) や更新プログラム(CU)を含めてイメージの準備をするためには、「/UpdateSource」パラメーターを指定してインストーラーをコマンド実行します。
SQL Server 2012 SP1 CU2 から、Analysis Services と共有機能の SysPrep が利用できるようになりました。
問題
英語版での SysPrep では問題なく、Analysis Services と共有機能をイメージに含めることができますが、日本語等ローカライズされたバージョンでは正しく動作しません。
インストールウィザードの [機能の選択] 画面で、Analysis Services、共有機能が一覧に表示されないため、これらの機能をイメージに含めることができません。
対処方法
使用するバージョンによって、対処方法が異なります。
A. SQL Server 2012 SP1 の CU
B. SQL Server 2012 SP2
A. SQL Server 2012 SP1 の CU
SQL Server 2012 SP1 CU10 を例とします。
1) SQL Server 2012 のインストーラー、SQL Server 2012 SP1、SQL Server 2012 SP1 CU10を用意します。
SQL Server 2012 SP1 : SQLServer2012SP1-KB2674319-x64-JPN.exe
SQL Server 2012 SP1 CU10 : SQLServer2012-KB2954099-x64.exe
※SP1、SP1 CU10 は同じフォルダに保存します。フォルダは任意の名称で作成します。
2) SQL Server 2012 SP1 CU10 (SQLServer2012-KB2954099-x64.exe) を実行します。
3) SQL Server 2012 SP1 CU10 (SQLServer2012-KB2954099-x64.exe) のダイアログが終了し、C:\Program Files\Microsoft SQL Server\110\Setup Bootstrap\SQLServer2012 配下にセットアップサポートファイルがインストールされていることを確認します。
4) コマンドプロンプトから下記コマンドを実行し、イメージの準備を開始します。
Setup /ACTION=PrepareImage /UpdateSource=C:\SQL2012SP1andSP1CU10 |
※ /UpdateSource に、SP1 と SP1 CU10 を保存しているフォルダを指定します。
5) インストールウィザードを進め、[機能の選択] で Analysis Services、共有機能が一覧に表示されていることを確認します。
6) 必要な機能にチェックを入れてウィザードを進めます。
B. SQL Server 2012 SP2
SQL Server 2012 SP2 でこの問題は修正されています。そのため、/UpdateSource で SP2 を指定したコマンド実行の手順でイメージの準備が可能です。
1) SQL Server 2012 のインストーラー、SQL Server 2012 SP2を用意します。
SQL Server 2012 SP2 : SQLServer2012SP2-KB2958429-x64-JPN.exe
※フォルダは任意の名称で作成します。
2) コマンドプロンプトから下記コマンドを実行し、イメージの準備を開始します。
Setup /ACTION=PrepareImage /UpdateSource=C:\SQL2012SP2 |
※ /UpdateSource に、SP2 を保存しているフォルダを指定します。
3) インストールウィザードを進め、[機能の選択] で Analysis Services、共有機能が一覧に表示されていることを確認します。
4) 必要な機能にチェックを入れてウィザードを進めます。
備考
SQL Server 2012 SP2 では修正されているため、SQL Server 2012 SP2 の CU を含めてイメージの準備をする際には、通常の /UpdateSource を使用したコマンド実行の手順でイメージの準備が可能です。